今回は部顧問拒否という言葉から連想される「心の動きや見える風景」などを書きたいと思います。



「残業までして部活の顧問をしろと命じることはできない」

校長は命令を出せずに,お願いをするだけです。

私も,かなり前から知っている。
私以外の大先輩方,退職されて75歳くらいになっておられる先生もこの知識はあった。


この知識を行使して,部顧問を引き受けなかった人もいます。

引き受けた人もいます。


ややこしいので整理します

(1) 好きで部顧問を引き受けた

(2) 条件付きで引き受けた

(3) 部顧問を断った

ほとんどの人が若いころは,波風立てずに(2)の条件付きで引き受けた,となっていると思います。
過去も今も。
実は(1)はかなり少数派です。家庭ができたら本当の(1)は激減します。


どうして部顧問の拒否がうまくいかないのか


過去にもtwitterで述べられているように,同僚から
「なぜ部顧問をしないんだ?」と言われるからです。

家庭の事情をうまく言える人はいいでしょう。

現実に未就学児を育てている場合はかなり有効です。この件については他の人のブログやtwitterにて。



未知の世界 
「介護なしの部顧問拒否」

「若手の部顧問拒否」


「君は,大学を出たばかりで,一人暮らし。ご両親ともにお元気でいいね。介護なんてずいぶん先の話だ。→部活顧問しろ」 
もはやここまで。部顧問をするしか方法はありません。


ほとんどの教員が,(結婚するまで,介護が現実のものになる,など)ある程度の年数を稼がない限り,部顧問をしてきています。

だから,部顧問をしないという事例が見当たりません。

過去にいた人では,部活顧問をするが,部活関連の飲み会には全く顔を出さない人がいました。
その人ですら,ひどい悪口を言われていましたので,もう「地獄」です。




24時間働けますか?の時代を本気で笑える時代になった

働き方改革が本気で進む時代になった。

ブラック部活という言葉が浸透してきた。

ここで,部活の顧問拒否ができる時代になったのかなぁと少し思います。

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本当に(若い・未婚・介護なし・元気な人の)部活動顧問拒否は未知の世界です。

どんなひどい言葉が舞うかわかりません。


優しい先輩ですら,
「そんな身勝手なことしたら生徒指導の時に助けてもらえないよ」
「学級の経営がうまくいくには部活も関係あるよ」
などと言うことがあります。


さあ,個人個人の判断です。

想像してみてください。


全員顧問制度の学校にて。
行事の前日,
職員室で,
「部活ごとに最後の準備と点検をしてください。特に〇〇部はテントを立てますので,他の部活の生徒も手が空き次第,手伝ってください。」

こんな時,あなたは部活を持っていません。勤務時間終了まで20分あります。

その20分間,あなたはどこにいますか?

20分後,帰る勇気はありますか?


帰った人を私は何人か知っています。
すでに若くして教員を辞めた人ではあるが,部活はもちろん,学級担任も持たせられない先生のことを。

常にうつむいていて,授業も成立せず,・・・これ以上は書くのは控える。


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辛辣なことを書いたが・・・

やはり,部顧問を持つ,持たないの選択は自由に与えられるべき。

変えていかなくてはならない。

部顧問をしなくても,いたって普通に勤務できる時代を見たい。

私の周りでは,この「普通に勤務できる」現象はない。

私が見えてないところで,現実が良い方向に進んでいることを期待します。


初任者が部顧問拒否をしたら,全力で支えたい。まだ見えていない世界ですけどね。




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